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お気に入りと自由帳

フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはアドベンチャーであっても基本的にはノベルカテゴリとして扱っています(ただし、ツクール製の場合など、ごくまれに例外があります)。    コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリから

葉桜の季節に君を想うということ

歌野昌午・文春文庫・2007年

主人公の男性が知り合いの女性から、霊感商法に関することで相談を受け調査するという内容です。

こういうことを書くと好きな方には失礼かもしれませんが、去年くらいまでは、ミステリーというジャンルは好きという訳ではありませんでした。
けれども、この本を読むことで、ミステリーとは面白いものだったのだと実感しました。
事件の真相が分かったときに、爽快感を得ることができました。

登場人物の服装や髪形、行動などが詳細に描写されていたため、映像化したらどのようになるだろうかと想像しながら読んでいました。
しかし、終盤で想像していたものが間違っていたと判明して、驚きました。
後から考えると、読んでいる途中に一部疑問に感じた場面があったのですが、それが伏線だったのだと分かりました。

そして、最後に書かれている「補遺」を読んで、登場人物の設定について、いろいろと納得しました。

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4TEEN

石田衣良・新潮社・2003年

男子中学生4人組の日常生活が描写された短編集です。
児童書以外で初めて読んだ小説がこの本だったので、自分にとっては思い出深い作品です。

当時は主人公たちと同じ14歳でした。彼らの台詞や考え方に、共感できる部分がいくつかありました。
また、登場人物は様々な問題に遭遇することになるのですが、それらに真っ直ぐと向き合う姿勢に好感が持てました。

作中には性的表現のあるシーンがあります。この本を初めて読んだ頃は、そういったタイプのものに触れたのは初めてで、読んで良いのだろうかと考えていました。はじめのうちは、このようなシーンはなるべく飛ばしながら読んでいました。

けれども、最後のページの文章を見た後、飛ばした部分の中身も気になりました。そして、「直木賞受賞作品だから読んでも大丈夫だろう」と心の中で自分に言い訳をしながら、性的表現のあるシーンも含め最初から全て読み直しました。
結果としては、この作品以外の性的表現のある小説にも触れるようになりました。

この本には、同性愛がテーマとなっている、「ぼくたちがセックスについて話すこと」という章があります。
この章の終盤にある、主人公のモノローグが特に印象に残っています。当時とても共鳴したもので、今現在私がBL要素や百合要素のある作品に触れている主な原因でもあります。

簡単にまとめると、この小説は、自分にとって影響を受ける要素の多いものでした。

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陰陽師

夢枕獏・文藝春秋文庫・1991年

陰陽師・安倍晴明の活躍が描写された物語です。
この小説は、中学生だった頃気になっていた人が教室でよく読んでいたものです。
これ以外の本を読んでいるところは見たことがなかったので、そんなに面白いのだろうかとずっと疑問に思っていました。

今までに何度か本を手に取ったことはありますが、読む動機が不純であるように感じてすぐに元の場所に戻していました。
それでも中身を確かめたくて、最近購入しました。実際に読んでみたらとても面白かったです。

とはいっても、憶測しかありませんが、読むきっかけとなった人が夢中になっていた理由と、自分自身がこの小説を面白いと感じた理由は、はなんとなく異なるような気がします。

大抵の人であれば、主人公である晴明に強い印象を受けるのかもしれません。
彼はすごい能力を持っているのですが、それ以上に主人公の友人である源博雅が私にとっては興味深い存在でした。

博雅は正直で、自分の考えは素直に言うという性格をしています。
特に晴明がどのような人物なのかわからないときには「わからない」という言葉を、活躍したときには褒める言葉を本人に直接伝えていたことに、尊敬の念を覚えました。

登場人物の描写も好きですが、台詞の言い回しや言葉遊びのような文章も自分好みだと思いました。
後者に関しては、各章の始めに提示される謎が解明する場面で使われていて、「そういうことだったのか」と驚くことが何度かありました。

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死にぞこないの青

乙一・幻冬舎文庫・2001年

担任の教師からいじめられていた男子小学生の日常が、ある少年に出会ったことをきっかけとして変化していくという内容です。ホラー要素があるので、怖いものが苦手な方はご注意ください。

主人公と自分の世代が異なるため全てではありませんが、「こういうことあったなあ」と共感できる点が多々ありました。
物語に出てくるクラスの皆が、自分の持っている「小学生」のイメージそのままでした。主人公の性格も自分と似ていて、緊張感がありました。

そして、主人公が出会った少年について語りたいと思うような内容でした。
もしも彼のような存在に実際に出会ったら、最初はつい目をそらしてしまうかもしれません。しかし、きちんと向き合うことが出来れば、主人公でなくても人生が変わるかもしれないと感じました。

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蛇にピアス

金原ひとみ・集英社文庫・2006年

主人公の女性と、少し変わった男性との恋愛物語です。
ちょっとした性的表現と残酷表現があるので、そういった類のものが苦手な方にはおすすめできません。

この小説の好きなところは、登場人物の設定です。
この作品に登場する人物達は皆、私にとって、「興味はあるけれども自分から積極的に関わることは勇気がなくてできない」タイプです。そのため、彼らの世界を少しだけ覗けた気分になれて、面白かったです。

また、予想をしていなかった終わり方だったので、印象に残りました。

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