神戸遥真・メディアワークス文庫・2017年
女子高生が、競技ポールダンス部を作り仲間と共に活動するという内容です。
その過程では、さまざまな課題が出てきます。しかし、主人公たちはそれらを解決するために努力します。
この本を読む前は、ポールダンスは大人向けのお店で行われるものというイメージを持っていました(テレビ番組で紹介されていて見たことがあるものは大会の映像だったにも関わらず)。
けれども、この小説に触れて、間違いだったと思い知りました。
あとがきに書かれていたのですが、作中に登場する「競技ポールダンス部」やそれに関連する大会は架空のものです。しかし、競技としてのポールダンス自体は実際に行われています。
物語の中では、実在のポールダンスを元に練習風景や技の名前、曲に合わせた構成の仕方などが丁寧に書かれていて、読んでいると1種のスポーツだという気持ちになりました。
また、特筆したいのが、登場人物の人間関係です。
主人公をはじめとする部員たちは、誰もが悩みを抱えています。それが原因で、衝突し合ったり、演技に影響が出たりします。
中には乗り越えるまでに時間のかかるものもありますが、少しずつ問題に向き合っていき、良い結果を残そうとするひたむきさに惚れました。
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