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お気に入りと自由帳

フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。

悪夢のエレベーター

木下半太・幻冬舎文庫・2007年

バーテンダーの男性が、気が付くと見知らぬ男女とともにエレベーターに閉じ込められていたという内容です。
全3章あり、章ごとに主人公となる人物が変わります。

数年前、この小説を元にした漫画がインターネット上で紹介されていて、そこから存在を知りました。
当時、漫画の無料試し読みができたので読みました。その頃からずっと続きが気になっていて、原作を購入しました。

この本の帯には、「あなたの予想は100%裏切られる」と書かれていました。
このような一文を見ると結末を当てたくなるのですが、実際、先の予想できないストーリーでした。

まず始めに驚いたのが、漫画の試し読みにも描かれていた、1章のラストです。
そこでは、それまでの登場人物の会話の中に、おかしい点のあったことが明かされます。
主人公の説明があるまで、全然気付きませんでした。知ったときには、テレビで「アハ体験」と呼ばれている映像を見た後のような感覚を持ちました。
この作品で最も好きな場面でもあります。

その後も、驚くことがいくつかありました。
3章では、ある問題が起こります。それに対して、この章の主人公はどのようにして解決するのだろうと思いながら読みました。
プロローグに少しヒントがあったにも関わらず、結末も問題が起こった本当の原因も最後まで分かりませんでした。

意外な展開が連続するところが面白い作品でした。

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