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お気に入りと自由帳

フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。

ウソにまつわるエトセトラ

NScripter製・ノベル・現代日本もの・短編・選択肢あり

「嘘」をテーマとした物語が2本収録されている短編集です。
2015年のエイプリルフール企画として公開された作品です。

そのうちの1本である、「ダウト/ダウト/ダウト!」は、男女が電車に乗りながらトランプのダウトというゲームをするという内容です。
2人の関係が特殊で、興味深いものでした。私自身はダウトをした覚えはありませんが、文章を読むことでゲームの特性がわかり、それが2人の人生に影響を与えていることを知り、すごい遊びなのだなと感じました。

こちらの作品には、選択肢が1ヶ所あります。普通のノベルとは異なった意味を持つもので、こういう展開も面白いなと思いました。

個人的に特に紹介したいのは、もう1本である、「それは偶然の一致」という物語です。
こちらには、ある仕掛けが隠されていて、初プレイ時にはびっくりさせられました。
その頃は4月だったのですが、この仕掛けを見て、「別の季節に読んでみるとどうなるのだろう」と考えました。
実際に夏にプレイしてみて、少しではありますが、春とは違った楽しみ方をすることができました。

制作者の方のサイトはこちらです。

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星が落ちる海

吉里吉里製・ノベル・現代日本もの・ファンタジー要素あり・中編・選択肢なし・ED1種類

男子大学生が、人魚と出会うという内容です。
童話「人魚姫」が元になっていますが、舞台が現代の日本ということもあり、ストーリーは全く異なります。

この作品をダウンロードしたきっかけは、「ふりーむ!」に載っていたスクリーンショットです。人魚が綺麗で、惹かれました。
実際にプレイしてみて、他のスチルも美麗で、好きになりました。

人魚がどのような存在であるかは、ストーリーが進むことで徐々に判明していきます。
事前にしていた想像と違った展開もあり、面白かったです。

主人公は天文部に所属しています。これが、タイトルなどと関連していて印象的でした。
また、天文部のメンバーや主人公の幼馴染など、彼を取り巻く環境について描写された場面を読むと、バッドエンドになるとその後が大変そうだと感じました。プレイ中だけでなく終わった後も、似たようなことを考えました。

制作者の方のサイトはこちらです。

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けもののうた

12歳以上推奨・残酷描写あり・NScripter製・ノベル・和風・伝奇・
長編・選択肢あり・難易度普通・ED4種類(真ED1種類)

男子中学生が夏休みに訪れた村で、2人の少女と出会うという内容です。
彼女達は、ある秘密を持っており、それによって、村人全体から酷い扱いを受けています。

村八分や差別を題材にした作品に触れた場合、普段であれば加害者側が全て悪いと考えます。しかし今回は、村人と同じ状況にいれば、彼らと似たような反応をするかもしれないと感じました。
読みながら、少女達は普通の人とは異なるという認識をしてしまいました。

とはいえ、2人は何も悪くなく、彼女たちに対して行われたことは、残忍で、許されないものです。そして、主人公は、このような村を変えようとします。
相手が強力であっても、自分の信念のもとに立ち向かっていく姿勢が、格好良かったです。
また、彼は少女達を対等な関係として見ようとしていて、そこに尊敬の念を抱きました。

本筋とともに印象的だったのが、主人公の過去に関わる描写です。
村を訪れた理由や人格形成に繋がった出来事などがわかり、この人だから村に変化を与えようとするという行動を起こせたのかもしれないと思いました。

選択肢は、バッドエンドになると予想したものが実は正解だったものがありました。
けれども、全て2択で、選択肢が出てくる直前には「セーブ推奨」という注意書きが出てくるので、エンディング回収はしやすかったです。

重いテーマではありますが、人と人との関係や過去と現在の関係が書かれていて、中には現実の社会に当てはまる部分もあるような気がしました。
夏である今の時期に読んでいただきたいノベルです。

制作者の方のサイトはこちらです。

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白い焔

LiveMaker製・ホラーノベル・現代日本もの・短編・選択肢あり・難易度やや高め・ED7種類

「くねくね」という都市伝説が元となっている物語です。
「怪奇探索少年隊」というホラーADVと関連する要素が少しあります。単体でプレイしても問題ありません。

序盤に出てくるアニメーションが目を引くもので、ストーリーに興味を持つきっかけとなりました。
それ以外でも、画面演出にインパクトがある場面が多くありました。

背景画面、文章ともに夏らしさがありました。ホラー要素がより楽しめるものであり、このジャンルが好みの自分にとっては心地よさがありました。

ルート次第で、作中に出てくる「くねくね」の正体が分かります。
真相がはっきりとしているところが好きだと思いました。また、伏線が多かったところが印象的でした。

選択肢は、どこへ行けば良いか場所を選ぶものがあり、何も情報を見ない状態だと正解を予測しにくかったです。
ただし、攻略の仕方が書かれているメモがゲームに同梱されているので、全てのエンドを回収することができました。

文章の中には下線が引いてあることがあり、クリックすると簡単な解説が読めます。
このシステムも面白かったです。

制作者の方のサイトはこちらです。

2021年8月14日追記……現在、サイトはなくなっているようです。作品自体は、「ふりーむ!」で公開されています。

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Remembers-果てなき記憶の輪舞-

15歳以上推奨・LiveMaker製・ノベル・現代ファンタジー・中編・選択肢なし・ED1種類

記憶をなくした主人公が、あるビデオカメラに残された映像を元に、自身の過去や周囲の人間関係を知っていくという内容です。
主人公自身は発言をしたり動いたりすることができず、彼の本体が、意図していない発言や行動をするという、少し特殊な設定となっています。

前半では、目の前で繰り広げられる光景の意味について、主人公が解釈を試みようとします。
読んでいるときに気付かなかった細かい点にまでツッコミが入れられていて、そこが面白いと感じました。
「場面が急に変わった」などの文章があり、ノベルゲームのあるあるネタがメインなのだろうと考えていました。

しかし実際は、その考えは間違っていました。
後半では、前半に突っ込まれていた点に対して、その理由が1つずつ明かされます。
ネタだと思っていたもの全てに意味があって、驚きました。

登場人物は皆変わっています。始めは、この人は自分と価値観が合わないと感じたキャラクターもいました。
けれども、読み進めると、それぞれが自分なりのしっかりとした意見を持っていることがわかり、嫌いにはなれないと思いました。

この作品は、「ふりーむ!」で公開されています。

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