フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。
NScripter製・ノベル・現代日本もの・選択肢あり・長編・ED1種類
この作品をプレイしたのは何年か前で、その頃からずっと、楽しかったから感想を書きたいと思っていました。
しかし、あらすじを書くとどうしてもネタバレになりそうなので、どのように書くか迷っていました。
結局、ストーリーの詳細は伏せることにしました。
主人公は学生で、朝起きるところから物語が始まります。起きた時に主人公があることに驚きますが、予想外で笑えました。
読み進めることによってこのシーンの意味が分かります。初プレイ時は理解できた瞬間に、すごいなあと思いました。
前半は全体的に明るくて、コメディ要素が強いです。けれども、途中からシリアスな話が出てきます。
いつからこんな展開になったのだろうと考えましたが、よく思い出してみると、プロローグでシリアスな場面が出ていました。
また、個性的なキャラがたくさん登場することも、この作品の特徴です。
個人的には、周囲から女の子のように見られている男の子が特に好きです。表情と台詞が可愛かったです。
この作品は、「Vector」で公開されています。
LiveMaker製・ノベル・現代日本もの・中編・選択肢なし・ED1種類
7月に入りましたが、雨が続いていて朝寒い日もあり、6月の気分が少し残っています。
そして今回記事に書くのも、雨の多い6月が題材となっている作品です。
外で大雨が降っていた時にプレイしたので、気分としては丁度良かったです。
高校を中退し家出をした少女が、ある青年と出会い、彼を含む3人とアパートで暮らすという内容です。
最近、知らない人と共同生活をする「ルームシェア」という言葉を結構目にします。
このルームシェアについて、この言葉を見るより前から、とあるカルト団体が行っているという理由から、「怖い」、「怪しい」という勝手な思い込みがありました。
しかし、この作品に出てくる人たちの共同生活は、私が思っているものとは異なりました。怖いところはありましたが。
主人公が出会う3人が、悪い人ではないのだろうと感じられて、彼らに対しては安心感がありました。
そして、読み進めていくと、3人の過去が分かります。それぞれが強い想いを持っている気がしました。
実際の世界でも、作中に出てくるような場所を必要とする人はいるように思いました。
救いはありますが、物語が終わった後もまだ、登場人物が生きる上での問題点は出てきそうで、後日彼らがどのようになったかが気になりました。
この作品は、「ふりーむ」で公開されています。
吉里吉里製・ホラーノベル・和風・選択肢あり・短編・難易度普通・ED3種類・一部ボイスあり
タイトルの読みは「あやかくしろく」らしいです。
主人公が、妖怪のたくさんいる世界に迷い込むといった内容です。
文章に惹きこまれ、情景を想像することが面白かったです。そして、恐ろしさを感じることもありました。
終盤に1度だけ問いが出てきて、答えをキーボードで入力するようになっています。
この「問い」が予想外でした。初プレイ時に正解がわかる方はほとんどいないと思います。
2週目以降であれば、普通にプレイし直せば正解が分かるような内容です。しかし私は、どこで間違えたのか、3回くらいやり直しました。
間違った答えを入力した場合のエンディングに、特に好きだと感じたエンドがありました。
小学校の頃、社会科見学か何かの帰りのバスで見たホラー映画を見たことがあります。内容そのものはゲームとは異なりますが、その映画のシーンの一部を思い出せるようなシーンがありました。
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吉里吉里製・ノベル・現代日本もの・長編・選択肢なし・ED1種類
鉄道が重要な交通機関となっている「トラムシティ」という架空の街を舞台としたライトノベルを書いている作者が主人公の物語です。
シリーズもので、ACT.1からACT.3までの3本で完結しています。
主人公が書いているライトノベルが読める「SIDE RED」と、それを書いている間の主人公と編集者との関係が描写された「SIDE BLACK」が交互に出てくる、少し特殊な構成になっています。構成については上手く説明できませんが、読めばわかると思います。
このゲームをプレイした頃は、「こういうキャラが出てくるゲームをやりたい」というものがありました。
そこで、インターネット上の掲示板で訊いてみて、この作品を知りました。
主人公が当時求めていた設定のキャラでした。そして、設定がストーリーに大きく関わっていて、嬉しかったです。
オープニングムービーを初めて見たとき、私は「ルパンみたい」と思ってました。実際はキャラもストーリーも全然違うので、それとは違うだろうと考える方もいそうですが。
簡単にいうと格好良かったです。これがフリーだということに驚きました。
ACT.2ではACT.1とは異なるムービーが見られます。どちらもアニメのオープニングを見ている気分になって、何回も見ました。
この作品の中で最も、多くの方に見てもらいたいと感じた部分です。
主人公の心情がライトノベルに影響を与えていて、読み進めていくうちに、ライトノベルの結末が気になるようになりました。
編集者であるヒロインが主人公の書く文章の疑問点を取り上げる場面があるのですが、自分では違和感がなかった点でも問題点を挙げていて、鋭いと感じました。
「SIDE RED」の背景や、鉄道関係の描写も好きです。
立ち絵が動く場面が結構あって面白く、スチルも格好良いものや可愛いものがいくつも見られて、こういう作品が作れる人は羨ましいと感じました。
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