フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。
吉里吉里製・ノベル・近未来・SF・中編・選択肢なし・ED1種類
ある少女に、「魔王」と呼ばれた男子高校生の物語です。
個人的な話になるのですが、1999年、ノストラダムスの大予言が流行ってた頃、小学生だった私は、同じクラスにいた人達から、「恐怖の大魔王」と言われました。
しばらく経って、その言葉を最初に言った人が彼の友人と会話をしているところに偶然出くわし、「泣いたら面白いから」という理由で発言していたことを知りました。
こういうこともあって、主人公の場合は何故「魔王」と呼ばれるのか、気になってプレイしました。
主人公の周囲の人間関係を把握していくうちに、「魔王」と呼ばれる理由は私の場合とは違い、単純ではないものだろうなと思いました。
前半は、主人公について、基本的なものの考え方などが、自分とは違うタイプだと感じていました。
その代わり、理由が判明する場面では、大切な人を強く思いやる心を持っているという、自分にはない長所を持ったキャラに見えました。タイトルに「親愛なる」という言葉が含まれている意味も分かりました。
ギャグが含まれる場面もありますが、全体的には重みのある世界観でした。
この作品は、「Vector」からダウンロードできます。
Yuuki!Novel製・ノベル・現代ファンタジー・恋愛要素あり・長編・選択肢あり・難易度普通・ED4種類
プロ野球2軍の選手の前に女神が現れ、主人公が所属しているチームの1軍を優勝させようとするという内容です。
今まで、スポーツ全般が苦手な自分にとって、野球選手は遠く離れた存在のように思っていました。
しかし、このノベルに出てくる主要キャラは、物語が始まった時点では「2軍」に所属していたこともあり、身近な存在であるように感じました。様々なことに葛藤しながらも努力する姿勢に好感も持ちました。
作中の描写は細かく、今まで持っていなかった知識を得ることができました。
試合のシーンも臨場感があって、主人公が所属するチームを応援したくなるようなものでした。
中には、怖くて実際の野球では起こって欲しくない場面もありました(主にそのような怖いことを見るのが苦手だからだという理由で、私はスポーツ観戦はほとんどしません)。けれども、このノベルはフィクションなので受容することができました。
また、この作品は主人公とヒロインの恋愛も重要な要素となっています。ちなみに、ヒロインは2人います。
片方のルートは後半につい気になってしまう誤字があったのですが、2人とも可愛くて、どちらが良いかは私には選べませんでした。
ヒロインと結ばれるエンドはすっきりした終わり方でした。
制作者の方のサイトはこちらです。
吉里吉里製・ノベル・ファンタジー・短編・選択肢あり・ED複数
童話が元となっているノベルが4本収録されている作品です。
好きな順番に読むことができます。
4作品とも元の物語が有名なため、共通点や違いを見つけやすく、比較して楽しめました。
文体は童話に近く、落ち着いて読むことができました。
作品全体の雰囲気は1つにまとまっていますが、選択肢の後のストーリー展開には意外だったものもありました。
個人的には、「白雪姫」が元となっている「Snow White」は最後に選ぶことをおすすめしたいです。
1番ボリュームがあったように思えました。そして、とあるエンディングでのお后様に魅力を感じました。
制作者の方のサイトはこちらです。
Yuuki! Novel製・ノベル・現代日本もの・短編・選択肢なし・ED3種類
マリー・アントワネットの生まれ変わりを自称する女の子がプレイヤーに語りかけてくるという内容です。
選択肢はありません。しかし、周回プレイによって異なるシナリオが読めるようになります。
主人公がマリー・アントワネットになりきろうとしていて、ある意味幸せそうに見えました。
そして、彼女と家族のやりとりが笑えました。
これ以上のことを書く文章力は私にはありませんが、とにかく面白かったです。
この作品は、「ふりーむ!」からダウンロードできます。
2018年12月13日追記……現在は公開停止されているようです。
吉里吉里製・ノベル・現代日本もの・選択肢あり・短編・難易度低め・ED2種類
梅雨が嫌いな男子大学生と梅雨が好きな男子大学生が会話をするという物語です。
私個人としては、学生時代は体育、特に鉄棒が苦手だったので雨が降って中止になる日が好きでした。しかし、現在は雨が酷くて交通手段に支障が出ると困る等の理由で、晴れている日の方が好きです。
そのようなこともあり、どちらの言い分にも、納得できるものがありました。
この作品で語られる梅雨の良いところ、悪いところの中には、自分では思い浮かべることのできなかったものもありました。
作中で特別な出来事は起こらず、癒されるような内容でした。
このゲームはこちらのサイトで公開されています。おまけシナリオが追加されるパッチもサイトからダウンロードできます。
2017年4月18日追記……現在は、リンク切れとなっています。