フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。
RPGツクール2000製・RPG・ファンタジー・短編・難易度低め・ED1種類
「個性とは何か」ということがテーマになっているRPGです。
舞台が不思議な世界で、ストーリーも変わっていました。ラストは苦手な方もいそうな結末でしたが、フリーゲームだからこういうのも面白いかなと思いました。
このゲームで1番好きなところは、マップ上にいるキャラに話しかけたときに読める台詞です。共感できる台詞が結構ありました。
戦闘が簡単でプレイしやすく、全てのキャラに話しかけても30分程度でクリアできたと思います。
この作品は、「Vector」で公開されています。
LiveMaker製・ノベル・現代学園もの・中編・選択肢あり・ED1種類
自分の名前が嫌いな女子高生である主人公が恋愛をする物語です。
主人公が名前を嫌っている理由が納得でき、嫌いという気持ちが伝わってきたところが好きです。また、主人公の気持ちが変化していく過程が良いなと思いました。
このノベルには、選択肢はありますが結末は変わりません。主人公がどのような行動をしても似たような結果になるという点が、この作品では、ストーリーに関わっていて面白いと思いました。
この作品には前作があり、ゲーム内に同梱されています。私は「私の嫌いな名前があった」を読んだ後に前作を読みました。前作を後に読んでも違和感がなく、疑問に思っていた点も解決して楽しめました。
制作者の方のサイトはこちらです。
2025年1月15日追記……現在、サイトはリンク切れのようです。
作品自体は「ふりーむ!」で公開されています。
RPGツクール2000製・探索デジタルノベルADV・現代日本もの・中編・難易度普通・ED4種類
大阪にある古墳の調査をするという内容です。前半はノベル形式、後半は探索ADV形式になっています。
導入部分などの背景には写真が使われています。綺麗で、生で見てみたいと思いました。
ADVパートでは、主人公が他のキャラと話すことによって、ストーリーを進めるためのヒントがもらえる会話システムがあります。
会話システムというものは、今であれば他のRPGなどにもあります。しかし、私が初めてプレイした会話システムのあるゲームはこの作品で、当時は斬新に感じられました。ヒントとは関係のない会話もいくつかあって、キャラがどのような話をするのか見るのが楽しかったです。
このゲームはフィクションですが、舞台は「百舌鳥古墳群」という実在する場所です。ハッピーエンドを見たら、舞台となっている場所に、このゲームに出てくるような歴史が実際にあっても面白いだろうなと思いました。
この作品は、「Vector」で公開されています。
2019年6月26日追記……リメイク版が「ふりーむ!」で公開されました。
RPGツクール2000製・RPG・ファンタジー・長編・難易度普通・ED3種類
人形使いである主人公がサーカス団に入り、そこで行われている「ピエロゲーム」というものに巻き込まれるという内容です。「ピエロゲーム」についてはゲームの序盤で説明がありますが、残酷なものです。そのため、一部グロテスクなシーンがあり、物語自体も悲しい内容です。
この作品で特に好きなポイントは、登場人物の描写です。主人公の仲間になるキャラ、敵キャラの両方に謎があり、ストーリーが進むと彼らがどのような人生を送ってきたのか詳しく分かるところが良かったです。
また、実際にはなさそうな内容ですが、少し怖い雰囲気が、私が初めて見たサーカスを思い出すようなもので引き込まれました。BGMがゲームと合っていて好きです。
このゲームには、風船を割るとたまにアイテムが出てくるという要素があります。場所によっては出てこないこともありますが、何が出てくるか気になって楽しめました。
しかし、風船を割った時に毒を受けてステータスに影響することもあります。場所を覚えていたら風船を割らなければ問題ありませんが、初めてプレイする際はアイテムを購入しておく必要があります。
また、ストーリーを進めるために、インターネットの掲示板でやり取りをするという要素もあります。掲示板に書き込む質問を選択肢から選び、返ってきた答えを読むことが面白かったです。
レベル上げに苦労しなかった点や、2週目引き継ぎ要素もあった点が便利でした。
エンディングを見るくらいなら詰まることはほとんどないと思います。しかし、イベントを隅々まで見るには時間が掛かるかもしれません。
制作者の方のサイトはこちらです。
吉里吉里製・推理ノベル・現代日本もの・選択肢あり・中編・難易度高い・ED6種類(真ED1種類)
仙台D高専という学校の学生寮で起こった密室殺人の謎を解くという内容です。
OP映像や時刻が表示されるシーンにミステリーらしい雰囲気が出ていて好きです。
背景に実在する寮の写真が使われていた点も、舞台となっている場所がどのようなところなのか把握しやすくて良かったです。
エンディングは大きく分けて、主人公が犯人を当てるノーマルエンド・ベストエンドと、主人公が犯人を当てることに失敗するバッドエンドがあります。といっても、真犯人が分かるのはベストエンドのみです。
ノーマルエンドは、バッドエンドにヒントがあり、それを参考にして見ることができました。しかし、ベストエンドはかなり難しく、見るのが大変でした。
ゲームと同梱されているテキストにヒントがありますが、それでもなかなか分かりませんでした。その代わり、正解である選択肢を選べた時は結構嬉しかったです。自分の場合は、現場の調査をするという段階で選択肢を間違えていました。
また、ベストエンドに繋がる選択肢を選んだ後履歴を読み直してみると、「この登場人物こんな行動をしてたんだ」と思う文章がありました。登場人物の行動をメモしながらプレイするタイプの人なら選択肢を選ぶ前に気付くかもしれません。
事件の真相を探るという要素だけでなく、知り合い同士で疑い合ったり犯人の動機を知ったりするシーンの描写も好みでした。学生寮という舞台設定が生かされているようで面白いと思いました。
この作品には立ち絵はありません。けれども、プロローグに出てくる結城や主人公の相部屋である英田という登場人物に、個人的に格好良いと感じた場面がありました。
制作者の方のサイトはこちらです。