フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。
吉里吉里製・ホラーノベル・和風・選択肢あり・短編・難易度普通・ED3種類・一部ボイスあり
タイトルの読みは「あやかくしろく」らしいです。
主人公が、妖怪のたくさんいる世界に迷い込むといった内容です。
文章に惹きこまれ、情景を想像することが面白かったです。そして、恐ろしさを感じることもありました。
終盤に1度だけ問いが出てきて、答えをキーボードで入力するようになっています。
この「問い」が予想外でした。初プレイ時に正解がわかる方はほとんどいないと思います。
2週目以降であれば、普通にプレイし直せば正解が分かるような内容です。しかし私は、どこで間違えたのか、3回くらいやり直しました。
間違った答えを入力した場合のエンディングに、特に好きだと感じたエンドがありました。
小学校の頃、社会科見学か何かの帰りのバスで見たホラー映画を見たことがあります。内容そのものはゲームとは異なりますが、その映画のシーンの一部を思い出せるようなシーンがありました。
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吉里吉里製・ノベル・現代日本もの・長編・選択肢なし・ED1種類
鉄道が重要な交通機関となっている「トラムシティ」という架空の街を舞台としたライトノベルを書いている作者が主人公の物語です。
シリーズもので、ACT.1からACT.3までの3本で完結しています。
主人公が書いているライトノベルが読める「SIDE RED」と、それを書いている間の主人公と編集者との関係が描写された「SIDE BLACK」が交互に出てくる、少し特殊な構成になっています。構成については上手く説明できませんが、読めばわかると思います。
このゲームをプレイした頃は、「こういうキャラが出てくるゲームをやりたい」というものがありました。
そこで、インターネット上の掲示板で訊いてみて、この作品を知りました。
主人公が当時求めていた設定のキャラでした。そして、設定がストーリーに大きく関わっていて、嬉しかったです。
オープニングムービーを初めて見たとき、私は「ルパンみたい」と思ってました。実際はキャラもストーリーも全然違うので、それとは違うだろうと考える方もいそうですが。
簡単にいうと格好良かったです。これがフリーだということに驚きました。
ACT.2ではACT.1とは異なるムービーが見られます。どちらもアニメのオープニングを見ている気分になって、何回も見ました。
この作品の中で最も、多くの方に見てもらいたいと感じた部分です。
主人公の心情がライトノベルに影響を与えていて、読み進めていくうちに、ライトノベルの結末が気になるようになりました。
編集者であるヒロインが主人公の書く文章の疑問点を取り上げる場面があるのですが、自分では違和感がなかった点でも問題点を挙げていて、鋭いと感じました。
「SIDE RED」の背景や、鉄道関係の描写も好きです。
立ち絵が動く場面が結構あって面白く、スチルも格好良いものや可愛いものがいくつも見られて、こういう作品が作れる人は羨ましいと感じました。
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Livemaker製・ノベル・現代ファンタジー・短編・選択肢なし・ED1種類
紫陽花とスズメの恋愛が描かれた物語です。擬人化です。
異なる種族の恋愛は難しそうというイメージがありますが、それでも良いなと思える内容でした。
スズメのツンデレっぷりが面白かったです。
普段は、花や鳥のことはあまり意識していませんでした。しかし、このノベルを読んでいる間は、どちらも個性があって素敵だと思いました。
イラストも結構たくさんあって楽しめました。絵の色遣いが好みでした。
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2018年3月9日追記……現在は、サイトに繋がらない状態となっています。
残酷描写あり・Nscripter製・ノベル・現代日本もの・選択肢なし
短編の作品が10本、長編が1本入ったノベルです。立ち絵はありません。
短編は、全体的にブラックユーモアのようなものでした。登場人物の言葉遣いが特徴的で、面白いというより怖いという印象が強かったです。
背景も変わっていて(この作品の場合背景という表現で合っているのか分かりませんが)、一部難しい内容だと感じたものもありました。
そして長編ですが、この1本だけでも読んで良かったと思いました。
周囲からいろいろと酷い目に遭わされている少女を、もう1人の少女が助けようとするという内容だったと思います。
というのも、3年くらい前にプレイして印象に残ったノベルですが、最初から最後まで鬱展開だったため読み返す勇気がなく、記憶が曖昧な部分があります。
しかし、読んでいる間は夢中になっていたため、好きな作品の1つになりました。
少女が救われるシーンまでは読むのをやめられないと考えながら夜中にプレイしていました。
そして、気がつけば夜が明けていました。朝の4時頃には、少女に対する人々の残忍さに泣いていた記憶があります。
今までにプレイしたフリーゲームの数は結構ありますが、感動したり泣きたいと感じたものはあっても、実際に泣いたのはこの1本だけだと思います(2013年5月時点での話です)。
この作品は、「Vector」で公開されています。
2021年8月14日追記……現在は公開停止されているようです。
やや残酷な表現あり・吉里吉里製・ノベル・現代日本もの・短編・選択肢なし・ED1種類
「桜の樹の下には死体が埋まっている!」という、ある物語の一文が題材になっている作品です。
こういうことを書くと怒られるかもしれませんが、私は春になったからといって桜を見に行こうとは思わない人間です。面倒だと考えてしまいますし、人が大勢いる場所が苦手だからです。
そして、お花見スポットまで行かなくても、向かいの家や自宅から歩いて5分くらいの場所にある小学校の塀の上などで、毎日見えるので慣れました。
木に咲く花であれば、祖母の家で咲く椿が1番好きです。理由は、蜜が美味しかったからです。
このような私ですが、この作品に出てくる桜は興味深かったです。
正確に書くとすれば、桜そのものというよりは、桜に関わった人達にですが。
どのくらい興味深かったかというと、プレイ後すぐに元ネタの小説を読んだくらいです。そして、向かいの家に桜があることが不思議だと思うようになりました。
この物語には、現実では起こりえないようなことが起こります。
しかし、情景描写が分かりやすくて、立ち絵がなくても状況を想像して楽しむことができました。序盤から出てくる「ピンク色の髪」をした少女だけは3次元の姿だと想像が難しかったのですが。
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2017年8月28日追記……現在は公開停止されているようです。