アニメ・現代ファンタジー・全50話
「スカイランド」と呼ばれるファンタジーの世界に住む女の子、ソラが、とある事情により日本(「ソラシド市」という架空の場所)にやって来るという内容です。
女の子たちが変身して敵と戦うアニメ、プリキュアシリーズの20作目です。
プリキュアの他のシリーズについては、初代の第1話と、別のシリーズをほんの少ししか見たことがありませんでした。しかし、このシリーズだけは全話視聴しました。
作品のテーマは「ヒーロー」、キーワードは「知ることで広がる世界」で、この2つが自分の好みと合っていました。
興味を持ったきっかけは、ニュースサイトで、男の子プリキュアがレギュラーで登場するという記事を読んだことでした。
見たことはないものの、過去にも男の子がプリキュアに変身する話が放送されたことはあったそうです。しかし、レギュラーキャラクターとして登場するのは初めてと記事に書かれていて、珍しさを覚えました。
ただ、実際に視聴してみると、本編では「男の子なのにプリキュアに」みたいな台詞はなく自然と変身していたため、性別で判断していた私が間違っていたと感じました(衣装発売問題はありましたが、それについては詳しく書きません)。
その代わり、性別とは別の個性があり、その部分で「〇〇なのに~なんて」という扱いをされるという課題に向き合う場面はありますが、重大なネタバレだと思うので伏せておきます。
また、男の子プリキュアが登場する前から、ストーリーが面白かったです。
特筆したいのが、ソラが初めて日本にやって来たときの反応です。私たちであれば見慣れている自動車やエスカレーターなどを見て驚き、「魔法みたい」と感動していて、純真さが素敵だと感じました。
多分、彼女以外でも、人は何かしらに触れて楽しめる可能性があるのではないかと思いました。大人になってそのような経験が少なくなった方でも、幼い頃はできていたのではないかなと考えました。
これに限らず、登場人物たちは様々なことを経験して新しい知識を吸収し、今後に生かそうとします。
子育ての大変さ、将来の進路、自分自身の得意分野や苦手分野との付き合い方など、様々な学びを得られる要素がありました。何よりも、彼女たちは完璧ではなくて、失敗や挫折を繰り返しながらも努力をしているところに好感が持てました。
今の私にとっては難しいことなのですが、彼女たちのように成長できたらすごいことだと思いました。
演出面では、必殺技のときのBGMや、過去のシリーズのプリキュアが登場する回もあるEDに、こだわりを感じました。
どこのサイトだったかは忘れてしまいましたが、EDには歴代のプリキュアのマークが描かれていて、今のプリキュアはそれを踏まないようにダンスをしていると答えていた制作者の方へのインタビュー記事を読み、驚きました。
飛行機の仕組みや動物の生態など、雑学を知ることができた点も嬉しかったです。
また、解釈の仕方次第では、百合、おねショタ、憎めない敵など、娯楽アニメとしても、あらゆる層の需要を満たしている作品だと思います。
毎回面白かったものの、その中でも特に好みだった回を最後に書いておきます。
謎解きクイズの作り方について気付きがあった第11話、保育士の実習の様子と「プリキュアとは何か」が語られ子どもと大人では違った視点での感想を抱きそうな第18話、悩みとの向き合い方に焦点を当てた第41話です。
おまけの写真です(パッケージの仕様上こうなりました)。新しいシリーズが始まると別の商品が流通して余るかもしれないので、まだ売られていたものを購入しました。他の場所はわかりませんが、私の生活圏では今はたくさん発売されています。
[0回]
PR