板倉俊之・新潮文庫・2021年
皆既日食が起こる時期に、連続放火事件が起こるという内容です。
主人公である男子小学生は、友達と一緒に犯人捜しをします。
単行本で発売されていた頃から気になっていましたが、当時は書店からすぐなくなったので入手できませんでした。
しかし、ちょうど皆既日食があった今年に読めたため、良かったかもしれないと感じました。
ミスリードが多く、予想のつかない展開の連続でした。後半の伏線回収もすごかったです。
犯人を当てることができる人は、かなり少ないのではないかなと思います。
ミステリー要素だけでなく、青春要素にも魅力がありました。
主人公とヒロインをはじめとする登場人物たちの人間関係には、考えさせられるものがありました。
個人的には、日本神話に関連する表現が特に印象に残りました(「日本神話」という単語を出すだけでもネタバレになってしまうかもしれませんが、これだけでは中身はわからないはずなので大丈夫だと判断させていただきます)。
様々な面で、絶賛したくなる小説でした。
[0回]
PR