ティラノスクリプト製・ノベル・現代学園もの・長編・選択肢なし・ED1種類+α
プロの小説家になることを目指している男子高校生の元へ、ファンレターが届くという内容です。
その日から、彼は文芸部に所属する仲間たちと共に、様々な経験をすることになります。
前半では、登場人物たちによって創作論が語られます。
あくまでも意見の1つであり、「絶対こうしなければならない」という訳ではないと本文で触れられていましたが、説得力がありました。
特に、趣味で小説を書く場合とプロとして活動する場合の違いや、1人で書きたいものを書く場合と誰かにアドバイスをもらいながら書く場合それぞれのメリット・デメリットについて考えるきっかけとなる場面があった点が、有意義だったと思いました。
後半では、物語が大きく動き出します。
このノベル自体も、前半で語られた創作論に当てはまるように作られていると感じることができて、面白かったです。
また、個性豊かなヒロインたちも魅力でした。
その中でも、友達が多い新藤あいりというキャラクターが好みでした。彼女の書く小説の設定が興味深くて、読んでみたくなりました。
プレイしながら、自分が普段利用している小説投稿サイトのカクヨムに関する様々なことや、昔読んだコロコロコミックの巻末に載っていた質問コーナーで松本しげのぶ先生が漫画家になるには友達と外で遊んだりする経験も必要だと答えていたこと、昔見た何かのテレビ番組で漫画家の先生たちがプロになると玩具の販売促進のための漫画を描かないといけないから描きたいものが描けないと嘆いていたこと、ニコニコ動画を見ていた頃にとある動画が予定されていた日時に投稿されなくて「早く更新して」「趣味なんだから多目に見てあげて」といったコメントを見たことなど、いろいろと思い浮かべました。
小説だけでなく、フリーゲームや動画、ラジオドラマの脚本など、何らかの創作物を製作した、または製作しようとした経験がある方には、響くものがある作品だと思います。
この作品は、
「ノベルゲームコレクション」で公開されています。
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