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お気に入りと自由帳

フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。

デスクトップのクーロン

RPGツクールMV製・ADV・現代ファンタジー・短編・難易度普通・ED1種類

パソコンのデスクトップの前に、少年の姿をしたキャラクターが現れるという内容です。
彼と一緒に、3つの世界(ステージ)を旅することになります。

各ステージにはパズルミニゲームがあり、クリアするとストーリーが進行します。
体感としては、最初のステージがやや難しめ、残りの2つは簡単でした。
1度クリアしたパズルは何度でも再挑戦できて、嬉しかったです。

画面の右下には、現実と同じ日付と時刻が表示され、すごいと思いました。
昼と夜で画面に少し変化があり、面白かったです。

ストーリーは、メインキャラクターであるクーロンの優しさを感じるものでした。
また、全体的にデザインが可愛かった点や、アニメーションが多かった点も楽しめました。

製作者の方のサイトはこちらです。

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生物学がちょっと好きな高校生の日常

ティラノビルダー製・ノベル・現代学園もの・短編・選択肢あり・
難易度やや高め・ED5種類(真ED1種類)

内容はタイトルの通りです。
主人公はプレイヤーが名前を入力する形式で一人称が「自分」なので、性別もプレイヤーの想像で決めることができます。

作中では、登場人物たちの日常会話を通して、生物学に関する知識を問われます。
高校で生物の授業は受けましたが、文系で成績も良くなかったため、何を話しているのかわからない部分もありました。また、授業では確実に習っていない雑学が語られる場面もありました。
その代わり、どこかで聞き覚えのある話題が出てきたときは、会話の中身が理解できて嬉しくなりました。
生物学に関する知識があれば、元ネタに気付くことができて物凄く楽しめるのだろうなと思いました。

エンディングはA~Eのランク制です。
正解となる選択肢を選んだときは音符マークが表示され、不正解のときは解説があるので、回収はしやすかったです。
解説では、知らなかった言葉が出てくることも多く、それらについて検索をすると更に初めて見る用語に触れることになりました。隅々まで調べるともっと情報を得られそうで、生物学は奥が深いと感じました。

エンディングの中で特に好きだったものはDエンドです。
自分の意思によって物事を学ぶことの楽しさが伝わってくるような気がしました。
けれども、できるだけ多くの方に見て頂きたいと感じたのは、A・B・Cエンドを見るためのルートで出てくるナツメ先輩の台詞です。人生にはこういうこともあるはずだと思います。

この作品は、「ノベルゲームコレクション」で公開されています。
製作者の方の方による解説は、こちらから読めます。

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ショタカレ!

ティラノビルダー製・乙女ゲーム・現代日本もの・短編・
難易度普通・ED6種類・攻略対象3人

女子大学生が、年下の男の子と仲良くなるという内容です。
攻略対象は、幼馴染とその友達、彼らの先輩の3人です。

ショタがテーマの乙女ゲームには、「ショタに至る病」があります。こちらも面白かったです。
「ショタカレ!」の場合は、主人公も攻略対象も日本のどこかにいそうで、「ショタに至る病」とは違った魅力がありました。

ルート分岐は、好感度によって変化します。
好感度を上げるキャラクターを誰か1人に絞ることもできますが、3人全員の好感度を上げたときに出てくる選択肢で、反応を見ることができて嬉しいと感じました。

また、バッドエンドが、感想で触れたくなるものでした。
現実では同じことを行っては絶対にいけませんが、ゲームでありスチルも回収できるので、主人公を許せる気がしました。

Live2Dというツールによって動く立ち絵と、立ち絵とは少し異なった雰囲気のあるスチルの両方を楽しむことができました。
特に、各攻略対象のハッピーエンドを迎えた後に出てくるものが好みでした。

この作品は、「ノベルゲームコレクション」で公開されています。

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#塚森裕太がログアウトしたら

浅原ナオト・幻冬舎文庫・2023年

バスケ部のエースである塚森裕太が、同性愛者であることをSNS上でカミングアウトするという内容の小説です。
全5章で、章ごとに語り手が変わります。

このブログでは、BLまたは百合要素のある作品は他とカテゴリを分けています。
興味のある方が探しやすくするためでもありますが、苦手な方への対策のためでもあります。
同性愛も認めるべきという意見を持つ方も今は結構いますが、一方で、抵抗を感じている方もいます。

この小説の第4章は、塚森がカミングアウトしたことで苦手意識を持つようになってしまった後輩、武井進が主人公です。
その経緯、特に、彼が塚森以外の同性愛者と関わることになる238ページを読むと、無理もないように感じました。
というのも、私自身も小学生の頃、「男子は全員嫌い」と考えていた時期があったからです。当時は「泣いたら面白いから」という理由で、同じクラスの男子から、「触れると不幸になる」と言われていました(途中から、「泣いたら面倒だから先生に気付かれないようにする」に変わりましたが)。
後からよく考えると男子「全員」ではなかったものの、その頃は「全員」だと思っていました。
状況は異なりますが、武井の塚森に対する意識も、これに近しいような気がしました。

結果として、武井は塚森にとんでもない発言をします。それを聞いた塚森が受けた影響は、主に第5章で語られます。
こちらにも、共感できる部分がありました。私の言われた「触れると不幸になる」という言葉には、根拠はありません。ただ、嘘であると証明する方法もわからないから、ずっと覚えています。このことを、今自分と接点のある人たちに教えたことはありません。
だから、そのようなことを知らない誰かに後ろから肩を叩かれたときに拒否反応が出てきて「触ってこないで」と心の中で思ったり、周囲で悪い出来事が起こったときに「もしかしたら自分のせいかもしれない」という発想になったりすることが時々あります。
塚森も同様に、武井の発言によって、日常生活やバスケの試合に支障をきたしていきます。克服できるかどうかは終盤まで明かされないため、先が気になりました。

また、塚森の場合は、武井以外の登場人物たちの言動からも影響を受けます。
第1章から第3章までにも書かれていますが、彼は周囲から、バスケ部のエースで優等生で格好良い人気者というプラスイメージを持たれています。
それが崩れないように、相手から求められているふるまいをする大変さや、本来の塚森自身が持つ性格との差異による葛藤が描写される第5章は、第4章までとは印象が変わるものでした。

本編だけでなく、解説(特に418ページ)も興味深かったです。

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コイサクカガミ

ティラノスクリプト製・ノベル・現代学園もの・短編・選択肢あり・
難易度低め・ED2種類

女子中学生が、想いを寄せている男子生徒に近付こうとするという内容です。
バレンタインがテーマとなっています。
カテゴリーは女性向けにするか迷いましたが、製作者の方による表記がないため一般向けとさせていただきます。

主人公は入学してから3年間、相手の男子生徒を遠くから眺めるだけで、話したことはありませんでした。
偶然もあるとはいえ、この状況から接点を作れるようになるところがすごいと感じました。
会話シーンは2人とも楽しそうで、良い気分になれました。

可愛いスチルや、シーンが切り替わるときの画面演出も魅力的でした。

2023年2月22日追記……おまけエピソードが追加されました。楽しい思い出が新しく増えたようで、嬉しい気持ちになれました。

この作品は、「ノベルゲームコレクション」で公開されています。

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