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お気に入りと自由帳

フリーゲームを中心に好きなものの感想を書いています。 ※探索系のゲームと区別がつきやすいように、文章を読んで進めるタイプのものはADVであっても基本的にはノベルとして扱っています(ただし、ツクール製の場合などまれに例外があります)。制作者名を表記して欲しいという要望があれば、教えて頂けると嬉しいです。コメント返信等に関する注意書きは「はじめに」カテゴリに載せています。

苦しみの無い世界

15歳以上推奨・WOLF RPGエディター製・ADV・SF・短編・難易度普通・ED2種類

現実が嫌になった主人公が、人と関わらない特殊な空間で生活するという内容です。
主人公と人工知能を持つ魚を会話させることで、ストーリーが進みます。

マップ上にあるものを調べたときに出てくる文章は、ストーリーが進むことで徐々に増えます。世界観を少しずつ知っていく楽しみがありました。
また、幻想的なデザインで、この作品の舞台となっている場所が特別な場所だと感じることができました。

このゲームをプレイして、学校に通っていた頃に習った、「マズローのピラミッド」という言葉を思い浮かべました。
マズローは人物名であり、彼の考えたピラミッドとは、人間の持つ欲求について説明したものです。

ピラミッドの1番下にあたる人間が持つ最初の欲求は、生理的欲求とされています。生理的欲求がある程度実現すると1つ上の安全欲求、それが実現するともう1つ上の社会的欲求(学校では所属欲求と習いました)といったように、人間は段階的に欲求を持つようになるという主張です。
わかりやすい説明が書かれているサイトはこちらにあります。
※あくまでもマズローという一個人による意見であり、これが正確なものであるという訳ではありません(私としては今までの経験上、この考えには同意ですが)。

このゲームの主人公の場合、作中に出てくる場所を利用した目的は、「安全欲求」を満たすことだったと考えます。
理由は、タイトルにある「苦しみのない世界」を求めていたからです。また、作中で、「傷付けられたくない」といった言葉が出てきたからというのもあります。

本編で語られるのは、「苦しみのない世界」に辿り着いた後の物語です。つまり、安全欲求が満たされた後の話です。
序盤は、目的を達成できて十分なようにも見えます。しかし、ストーリーが進むと、マズローのピラミッドと同じように、次第に所属欲求が出てきたように思えました。主人公になったつもりでプレイしていると、これをより実感できると思います。

作中では、この状態から脱却するための選択肢が1つだけ用意されています。
両方の結末を見て、どちらの行動を選んだ方が良かったかは判断できないように感じました。

制作者の方のサイトはこちらです。

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5等になりたい。

アニメ映画・現代学園もの

岸川悦子の児童書、『わたし、五等になりたい!』が原作となっているアニメ映画です。
足の不自由な女の子が、様々な困難にあいながらも頑張るという内容です。

この作品は、小学生だった頃、特別授業で見ました。
これといったきっかけはありませんが、今年に入って何故か突然思い出すことが増えました。それだけ印象深い映画だったのだと思います。

ストーリーは、いじめや障害者差別といったことがテーマになっています。
被害者と加害者、双方が意見を主張する場面があった点が好きです。お互いが相手のことを理解できなければ、このような問題は解決できないのだと感じました。

実際、残念なことに、この特別授業から数年後、小学校でいじめがありました。そして、卒業するまで終わりませんでした。
当時は、いじめを最初に始めた人のことは、大嫌いとだけしか考えていませんでした。しかし、中学に入ってから、その人にも家庭の事情があったということを知りました。
だからといってしてきた行為を認めることは絶対にできません。ただ、その人ときちんと向き合っていれば、少しは受け止め方が変わっていたのかなと思います。
同様に、むこうにも、いじめられる側の人生にどれだけ酷い影響を与えていたのか、知って欲しかったです。

都合上、核心に触れない範囲でネタバレをさせていただきます。この映画はハッピーエンドです。
現実でもこの作品のように、最終的には物事がうまく進むことがあれば理想的だと感じました。

原作も面白かったのですが、アニメ映画の場合、原作にはない特徴があります。それが声です。
最近、主要人物の1人を演じていたのは歌手の人だったと知りました。激しい感情を表す場面のある役だったので、意外でした。20年近く経った今でも、その場面は脳内で再生できます。

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Vivace

LiveMaker製・乙女ゲー・現代学園もの・短編・難易度低め・
ED6種類(追加パッチを利用すると7種類)・攻略対象1人

忍者の家系に生まれた女の子が主人公です。
彼女は、祖父から受け取った手紙をきっかけに、先輩を暗殺しようとします。

このゲームの1番の魅力は、主人公だと思います。
暗殺は悪い事だとはっきりと認識しているので、彼女が葛藤する度に、善い人だと感じました。

主人公と攻略対象が初めて出会う場面では、この2人が結び付く未来が想像できませんでした。
けれども、読み進めていくと、恋愛に発展していく過程に納得できました。

ギャグが多く、明るい印象を受けました。
また、エンディングリストから見ることのできるおまけシナリオなども面白かったです。

制作者の方のサイトはこちらです。

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バグ=デバ

WOLF RPGエディター製・ADV・現代ファンタジー・短編・難易度普通・ED2種類(真ED1種類)

フリーゲームを作っている女の子が主人公です。
あることをきっかけに彼女は、自分の作ったゲームの世界に入り、バグを探すことになります。

全てのバグを見つけるためには、細かいところまで調べる必要があります。
隠されている要素を探す楽しみがありました。実際のゲームだと進行できなくなるものもあれば、見つけると面白いと思えるから個人的にはあっても良いというものもありました。

作中ではある程度、ヒントを見ることができます。バグを見つける前と後では、文章が変わります。
見つけた後に出てくる解説が、状況を想像しやすかったです。

用語集も用意されていて、ゲーム作りの大変さがよくわかりました。
1つの作品をつくり上げるというだけでも気力やツールの使い方を理解する力など必要なものがたくさんあるのに、その上、何度もテストプレイをして問題がないか確かめるというのは、すごいことだと、改めて感じました。

制作者の方のサイトはこちらです。

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恋するペコラはまちがえない

吉里吉里製・乙女ゲー・ファンタジー・短編・難易度普通・ED7種類・
攻略対象2人+α・ボイスあり

シスターが、偶然出会った占い師と称する人物に、「ハロウィンの日に悪い事が起こってしまう」と言われるという内容です。
彼女は、「悪いこと」が起こらないように、解決方法を探ります。

タイトル画面で絵が動き、本編の立ち絵も表情の変化が多く、設定画面も凝っていて、画面を眺めるだけでも幸せな気分になりました。
ボイスにも魅力があって、バックログから聞きたい台詞を再生できたことも嬉しかったです。

メインキャラの第一印象は、自分とは意見の異なる人たちだというものでした。
しかし、中盤からは、どの登場人物の思考にも納得できる部分があるように感じました。
中でも、魔法使いのルートでは、本文で「故郷」という単語が出た瞬間イメージが180度変わりました。似たようなことを考えた時期があったため、今では、序盤に意見が違うと思っていたことが不思議です。

ストーリーも楽しかったのですが、各攻略対象のベストエンド後に流れるエンドロールも好みでした。
本編の前日譚にあたるイラストが見られ、終わった後に清々しい気分になれました。

制作者の方のサイトはこちらです。

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