WOLF RPGエディター製・ADV・現代ファンタジー・短編・
難易度普通・ED4種類(真ED1種類)
男子中学生が、行方不明になった幼馴染を探すという内容です。
彼はそのために、思い出のある日に帰れると噂されているバスに乗ることになります。
背景やスチル、食べ物のグラフィックなどのこだわりが伝わってきて面白かったです。
また、全体的に、ノスタルジーを感じることができました。
ゲーム内容は、クラスメイトから手掛かりとなる情報を集めることによって、バスの行き先を決めるというものです。
作中の一部でも触れられますが、田舎の学校では、人間関係に関する噂や本人の知られたくない秘密がすぐに広まります(実際、ほとんど接点のない人が私に弟がいることを知っていたり、誰にも尋ねなくてもクラスメイトの家庭環境に関する情報が勝手に入ってきたりしました。加えて保護者間にもネットワークがあるため親から、「この人とは関わってはいけない」とか、「この人が受験に失敗した」とかいった話をされました)。
そのような状況で私がとってきた方法は、なるべく人と関わらないようにするというものでした。また、小学生の頃はしてきましたがそれ以降からはずっと、「仲良くなった人を家族に会わせる」という行為ができません。
一方、主人公の場合は、誰からどのような情報をもらっても偏見を持たずに積極的に皆と接することができ、秘密を広めたりはしないため、好感が持てました。
だからこそ、周りも協力してくれるのだろうなと考えました。
バスの行き先では、様々な人物の良かった思い出や、彼らにその後起こった出来事が語られます。
皆それぞれ異なるものの、人生というものについて考えるきっかけとなり、感情移入しやすかったです。
トゥルーエンドは、一応のハッピーエンドではあります。しかし、それを含めてどのエンディングでも必ず、救われない人が出てきます。
切なさがありましたが、世の中の現実が描写されていて、印象に残りました。
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